
2日目は、まず上七軒の着物屋さん、
弓月へ。
ここは去年来て、とっても気に入り、今年もぜひ!ということで訪れた店。
しかも。今年の参加者の中に、弓月をよく知っている人がいて、事前に連絡してくれたので、女将さんも待っていてくれました。
町家を利用した店の2階に上がると、西陣御召の反物や帯がすっきりと展示されています。一回り見渡して、一目惚れの反物を見つけてしまった私。黒地に細かめの網代模様が入った、男前な御召です。「こんなのが欲しかったのよ~」をそのまま形にしたみたいで、迷わずお買い上げとなりました。
弓月オリジナルの、三日月を描いた八掛とあわせて、約1カ月後には仕立て上がりが届くはず。楽しみ~!(クレジットカードの支払いは怖いけど……)
弓月では他に、足袋とうさぎの帯留(これもずっと探してたの!)をGetしてすっかり満足。仲間たちに感心される大人買いをしてしまいました。
弓月を出てくると、すぐ近くに和菓子の老舗
老松を発見。
和菓子を一つずつ選んで、北野天満宮に行き、ちょうど見頃の梅を見ながらいただきました。(というより、これぞ「花より団子の図」だったかも)
お昼は龍安寺で湯豆腐と精進料理。湯豆腐、おいしかったなぁ。
龍安寺は枯山水と「吾唯足るを知る」のつくばいで有名なお寺。きのうのやゝ、今日の弓月と物欲の固まりになってしまった自分を反省して、つくばいの写真、プリントして机の前に貼ろうかな……。

昼食の後は、とってもスペシャルな方と待ち合わせ。島原随一の太夫さん、
司太夫です!
島原に太夫が現存していること、知らない人が多いよね。今を去ること10数年前、祇園の置屋さんで舞妓さんの取材をさせてもらった時、置屋の女将さんから、今でも太夫はいるんだよ、と教えてもらってはいたので、その存在は知っていたのだけど……。
その司太夫と先輩H&Sが知り合いで、連絡をしたところ、案内を買って出てくれたのです。なんて贅沢!
太夫の案内で、まずは常照寺へ。
ここは、伝説の名太夫、吉野太夫ゆかりの寺。朱塗りも鮮やかな山門は吉野太夫が寄進したもの(上の写真です)、吉野太夫が好んで、「吉野窓」とよばれる窓のある茶室、吉野太夫の墓もあります。さらに、現役の島原の太夫さんが行う太夫道中も年に1度行われるとか。見てみた~い!

お次は壬生の旧前川邸へ。
ここは一般公開されていないのだけど、太夫の顔で蔵の中を見学させていただきました。
壬生の新撰組屯所といえば、一般公開されている八木邸が有名なのだけど、こちら、前川邸の方に、中心人物が滞在していたとか。
池田屋事件の発端となった古高俊太郎への拷問が行われたのも、山南敬介が切腹したのも、ここ前川邸。山南敬介と島原の遊女明里が別れを惜しんだという出窓は、今はもうなくなっているそうです。でも、ここだったんだよ! 感激!!
その後は祇園へ移動して、町並みを見学した後、
京麹で夕食。京野菜を白味噌で煮込んだ「はんなり鍋」をはじめ、京の美味をたっぷりいただきました。

この後は、祇園のお茶屋さん(正確にはバーらしい……)へ。町家造りの玄関を入ると、こたつのある和室があって、その奥に、畳の間にカウンターがある、代表的なお茶屋さんのつくりです。舞妓さんを呼ぼうか、と太夫が言っていたのだけど、ちょうど、カウンター席に先に来ていたお客さんが呼んだ舞妓さんが登場して、私たちも便乗。まだ1年目の初々しい舞妓さんを前に、踊りまで見せてもらいながら、花街な夜を過ごしました。
なんて贅沢!
左の写真は舞妓ちゃんとの記念写真。ちっちゃくて丸くて、とっても可愛らしい舞妓ちゃんでした。黒い着物で並んで立ったら、なんだか旦那な気分になりましたです。はい。
で、さらにその後は、カラオケバーへと繰り出し、1時すぎまで飲んで騒いで、楽しい夜になりした。司太夫、本当にありがとうございます! 夢のような1日でした。