2006年 11月 17日
煙管の帯と袖口付きのショール |
歌舞伎の世話物に煙管はつきもの。なのでこの帯、世話ものを見る時にとっても便利です。
弁天小僧菊之助にも、煙管は欠かせない小道具だし。
ショールは台湾で買ったもの。長方形のショールにちっちゃな筒型の袖口だけがついていて、ここに手首を通します。でもやっぱりズレて肩から落ちるので、襟元にピンが必需品なんだけど……。
余談。
煙管といえば……。国民的時代劇『水〇黄〇』の主演俳優さんから直接うかがったお話。
視聴者から「禁煙が当たり前の世の中なのに、ドラマで煙管を使うとは何ごとだ! 『水〇黄〇』は喫煙を推奨するのか!?」というクレームがあり、以来、『水〇黄〇』から煙管が追放されたのだそうです。
「煙管っていうのは日本の文化なんだから。だいたい煙管はダメで、刀で人切るのはいいのか、って話でしょ」と、その俳優さん、痛くお怒りでした。
……というか、なぜか私が怒られました。「私には何の権限もないんだよぉ」といいたいところをググッとガマンして、「それはひどいですねぇ!」と、一緒に怒る戦法で、その場は丸く納まったのだけど……。
歌舞伎観劇歴40年を越える和裁の先生にその話をしたところ、「そういえば身体的欠陥に関する表現が出てくる演目が、次々と上演されなくなった時期があったのよねぇ」とのこと。
なんか、やな感じ。
歌舞伎から煙管が出てくる演目が追放されてしまったら……。弁天小僧菊之助も、その他たくさんの味のある世話物のほとんどができなくなるにちがいない。
歌舞伎の煙管に目くじらたてる人が現れませんように……。くわばら、くわばら。
by chiharu-N413
| 2006-11-17 23:17
| 着物