2006年 06月 07日
三越歌舞伎 車引 女殺油地獄 |
三越歌舞伎に行ってきました。中村獅童さん+猿之助門下の皆さんの公演です。
まずは「車引」。これぞ「The歌舞伎 The荒事」の代表格ですね。近頃バラエティー番組でも大活躍の春猿さんの桜丸が、どうにも少年に見えないところなどなど、気になるところはいろいろあれど、様式美で歌舞伎気分を盛り上げてくれました。
で、お目当ての「女殺油地獄」。「歌舞伎チャンネル」で放映された、片岡孝夫さんと染五郎さんの与兵衛はDVDにしてストックしているものの、実際に見るのははじめて。しかも、主演が獅童さん、ということで、とっても楽しみにしていたんです
序幕。「HR」を彷彿とさせる獅童さんが、とってもチャーミングです。
……でも、女殺の与兵衛って、こんなに可愛らしくていいんだっけ?
そうか! 序幕のチャーミングさがあるから、殺しの凄惨さが際立ったりするんだわ、きっと!! と勝手に期待が膨らみます。
が、第二幕。与兵衛ったら、ただのヤンキーにいちゃんにしか見えないし。
そして三幕。殺しの場面。油まみれで凄惨で、笑三郎さんの思わぬ好演(?)もあって盛り上がっていくのだけど、殺しに至る与兵衛の心情が、なんだかよく分からん。
近松ものって、運命に翻弄されて、思わぬ悲劇に至ってしまう人間の哀しさがテーマになってることが多いと思うんだけど、与兵衛ったら今ドキにもよくいる、自分のことしか考えないで暴力に走っちゃうただのアホやん!と、思ってしまう。
まだこなれてないのかしら……。千穐楽に近づくと、もっと深みが出るのかな、なんて思ってみたり……。
……と、まあ、いろいろと言ってはみたけれど、一言で表現するなら「ヘタ」なんだろうな(これ、獅童さんだけの話じゃなくて、全体的にね)。
なんか、そこはかとなく、その二文字が浮かんでしまう、今回の三越歌舞伎でした。
できることなら、千穐楽近くにもう一度見てみたいかも。
それでもがっかりすると、立ち直れないか。一応、獅童ファンだし。
おまけ。
三越劇場、とっても素敵な劇場です。小さいんだけどその小ささがまたいい。もっと歌舞伎をやってくれるといいんだけど。
まずは「車引」。これぞ「The歌舞伎 The荒事」の代表格ですね。近頃バラエティー番組でも大活躍の春猿さんの桜丸が、どうにも少年に見えないところなどなど、気になるところはいろいろあれど、様式美で歌舞伎気分を盛り上げてくれました。
で、お目当ての「女殺油地獄」。「歌舞伎チャンネル」で放映された、片岡孝夫さんと染五郎さんの与兵衛はDVDにしてストックしているものの、実際に見るのははじめて。しかも、主演が獅童さん、ということで、とっても楽しみにしていたんです
序幕。「HR」を彷彿とさせる獅童さんが、とってもチャーミングです。
……でも、女殺の与兵衛って、こんなに可愛らしくていいんだっけ?
そうか! 序幕のチャーミングさがあるから、殺しの凄惨さが際立ったりするんだわ、きっと!! と勝手に期待が膨らみます。
が、第二幕。与兵衛ったら、ただのヤンキーにいちゃんにしか見えないし。
そして三幕。殺しの場面。油まみれで凄惨で、笑三郎さんの思わぬ好演(?)もあって盛り上がっていくのだけど、殺しに至る与兵衛の心情が、なんだかよく分からん。
近松ものって、運命に翻弄されて、思わぬ悲劇に至ってしまう人間の哀しさがテーマになってることが多いと思うんだけど、与兵衛ったら今ドキにもよくいる、自分のことしか考えないで暴力に走っちゃうただのアホやん!と、思ってしまう。
まだこなれてないのかしら……。千穐楽に近づくと、もっと深みが出るのかな、なんて思ってみたり……。
……と、まあ、いろいろと言ってはみたけれど、一言で表現するなら「ヘタ」なんだろうな(これ、獅童さんだけの話じゃなくて、全体的にね)。
なんか、そこはかとなく、その二文字が浮かんでしまう、今回の三越歌舞伎でした。
できることなら、千穐楽近くにもう一度見てみたいかも。
それでもがっかりすると、立ち直れないか。一応、獅童ファンだし。
おまけ。
三越劇場、とっても素敵な劇場です。小さいんだけどその小ささがまたいい。もっと歌舞伎をやってくれるといいんだけど。
by chiharu-N413
| 2006-06-07 18:22
| 歌舞伎