2010年 02月 17日
二月大歌舞伎 十七代目中村勘三郎二十三回忌追善 |
昼の部
爪王 つめおう
七之助くんの鷹に勘太郎くんの狐、鷹匠を彌十郎さん、庄屋を錦之助さん。
戸川幸夫作、平岩弓枝脚色の短い舞踏劇。テンポよく分かりやすい内容で、白鷹の七之助くんの美しさ、勘太郎くんの若々しさに目を奪われているうちに幕。
とても面白い一幕でした。
平家女護島 俊寛
俊寛僧都は勘三郎さん、勘太郎くんの丹波少将成経に、七之助くんの千鳥、平判官康頼は扇雀さん、瀬尾兼康を左團次さん、丹左衛門は梅玉さん。
正直、あまり得意な演目ではないのだけど、やっぱり勘三郎さんの俊寛は感情豊かで面白い。十七代目さんが最後に演じたのがこれだったそうで、そう思って見ていると、最後のシーンはジーンとするものがあります。
七之助くんの千鳥がかわいらしかった。
十七代目中村勘三郎二十三回忌追善 口上
芝翫さん、勘三郎さんを中心に、中村屋、成駒屋、松島屋、玉三郎さんに魁春さん、左團次さん、「小川家代表」の錦之助さんなど、幹部俳優総出演の豪華な口上です。
十七代目さんのお人柄が偲ばれるようなエピソードが次々と披露されて、ほのぼのとした雰囲気。
今の歌舞伎座では、口上もこれが最後。歌舞伎らしい雰囲気を楽しみました。
ぢいさんばあさん
仁左衛門さんの美濃部伊織に、玉三郎さんのるん、憎まれ役の下嶋甚右衛門を勘三郎さん、甥の若夫婦には橋之助さんと孝太郎さん。
う~ん、本当にほのぼのと、いつ見てもいい味です。37年ぶりの対面で、「謝らねばならないことがあります」と、るんが座布団をよけるところで涙ぐんでしまいました。
夜の部
壺坂霊験記
座頭沢市を三津五郎さん、女房お里は福助さん、観世音を玉太郎くん。
物語の舞台、壺坂寺で上演された映像を見たことがあるけど、実際の舞台を見るのはこれが初めて。
昼の部のぢいさんばあさんに続き、本当に仲がよく思い合っている夫婦の愛があふれる物語でした。
高坏
次郎冠者は勘三郎さん、大名某は彌十郎さん、太郎冠者を亀蔵さん、高足売は橋之助さん。
大好きな、大好きな高坏。幕が上がった瞬間からワクワク、勘三郎さんが下駄に足を入れた瞬間に、ワクワクは最高潮。「待ってましたッ!」と、心の中で大向こうをかけました。
ああ、楽しかった。
籠釣瓶花街酔醒
佐野次郎左衛門は勘三郎さん、八ツ橋は玉三郎さん、繁山栄之丞は仁左衛門さん。勘太郎くんの治六に、彌十郎さんの釣鐘権八、秀太郎さんのおきつ、我當さんの立花屋長兵衛。
幕開けの吉原仲之町見染めの場が、とにかく豪華絢爛。玉三郎さんの美しさは驚愕ものです。そんな笑顔を向けられたら、佐野次郎左衛門じゃなくたって惚れてしまうでしょう。八ツ橋の道中の前に、魁春さんの九重と、七之助くんの七越の道中もあるのだけれど、七之助くんの美しさもびっくりでした。
花魁といえば、初菊で鶴松くんも出演。初々しい花魁ながら、そんな役をやるようになったんだなぁ、と、びっくりです。
繁山栄之丞の仁左衛門さん。出てきた瞬間から、水も滴るいい男っぷり。八ツ橋ほどの花魁があそこまで入れ揚げるのも納得です。
勘太郎くんの治六は、朴訥とした中に主への思いをにじませて、好感触。
殺しの場。
緊迫感と切なさが張りつめて、凄まじくも美しい、鮮烈な幕切れでした。
追善公演なので、2階ロビーには先代勘三郎さんを偲ぶ展示が。俊寛で着用した衣裳は、現在勘三郎さんが受け継ぎ、今月の公演でも着用しているそうです。右上は高坏の高足。2月の風物詩、地口行灯も館内を飾っています。
爪王 つめおう
七之助くんの鷹に勘太郎くんの狐、鷹匠を彌十郎さん、庄屋を錦之助さん。
戸川幸夫作、平岩弓枝脚色の短い舞踏劇。テンポよく分かりやすい内容で、白鷹の七之助くんの美しさ、勘太郎くんの若々しさに目を奪われているうちに幕。
とても面白い一幕でした。
平家女護島 俊寛
俊寛僧都は勘三郎さん、勘太郎くんの丹波少将成経に、七之助くんの千鳥、平判官康頼は扇雀さん、瀬尾兼康を左團次さん、丹左衛門は梅玉さん。
正直、あまり得意な演目ではないのだけど、やっぱり勘三郎さんの俊寛は感情豊かで面白い。十七代目さんが最後に演じたのがこれだったそうで、そう思って見ていると、最後のシーンはジーンとするものがあります。
七之助くんの千鳥がかわいらしかった。
十七代目中村勘三郎二十三回忌追善 口上
芝翫さん、勘三郎さんを中心に、中村屋、成駒屋、松島屋、玉三郎さんに魁春さん、左團次さん、「小川家代表」の錦之助さんなど、幹部俳優総出演の豪華な口上です。
十七代目さんのお人柄が偲ばれるようなエピソードが次々と披露されて、ほのぼのとした雰囲気。
今の歌舞伎座では、口上もこれが最後。歌舞伎らしい雰囲気を楽しみました。
ぢいさんばあさん
仁左衛門さんの美濃部伊織に、玉三郎さんのるん、憎まれ役の下嶋甚右衛門を勘三郎さん、甥の若夫婦には橋之助さんと孝太郎さん。
う~ん、本当にほのぼのと、いつ見てもいい味です。37年ぶりの対面で、「謝らねばならないことがあります」と、るんが座布団をよけるところで涙ぐんでしまいました。
夜の部
壺坂霊験記
座頭沢市を三津五郎さん、女房お里は福助さん、観世音を玉太郎くん。
物語の舞台、壺坂寺で上演された映像を見たことがあるけど、実際の舞台を見るのはこれが初めて。
昼の部のぢいさんばあさんに続き、本当に仲がよく思い合っている夫婦の愛があふれる物語でした。
高坏
次郎冠者は勘三郎さん、大名某は彌十郎さん、太郎冠者を亀蔵さん、高足売は橋之助さん。
大好きな、大好きな高坏。幕が上がった瞬間からワクワク、勘三郎さんが下駄に足を入れた瞬間に、ワクワクは最高潮。「待ってましたッ!」と、心の中で大向こうをかけました。
ああ、楽しかった。
籠釣瓶花街酔醒
佐野次郎左衛門は勘三郎さん、八ツ橋は玉三郎さん、繁山栄之丞は仁左衛門さん。勘太郎くんの治六に、彌十郎さんの釣鐘権八、秀太郎さんのおきつ、我當さんの立花屋長兵衛。
幕開けの吉原仲之町見染めの場が、とにかく豪華絢爛。玉三郎さんの美しさは驚愕ものです。そんな笑顔を向けられたら、佐野次郎左衛門じゃなくたって惚れてしまうでしょう。八ツ橋の道中の前に、魁春さんの九重と、七之助くんの七越の道中もあるのだけれど、七之助くんの美しさもびっくりでした。
花魁といえば、初菊で鶴松くんも出演。初々しい花魁ながら、そんな役をやるようになったんだなぁ、と、びっくりです。
繁山栄之丞の仁左衛門さん。出てきた瞬間から、水も滴るいい男っぷり。八ツ橋ほどの花魁があそこまで入れ揚げるのも納得です。
勘太郎くんの治六は、朴訥とした中に主への思いをにじませて、好感触。
殺しの場。
緊迫感と切なさが張りつめて、凄まじくも美しい、鮮烈な幕切れでした。
by chiharu-N413
| 2010-02-17 22:39
| 歌舞伎